ウイスキーレポート

シンガポール在住の酔っ払いのウイスキー備忘録です。

アトラス(ATLAS)/シンガポール 世界屈指のジンとシャンパン。

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アトラスはAsia Top50 Barの常連で2018年も4位にランクインしたシンガポールの人気バーです。

 

www.whiskyuki.com

 

色々と特筆すべきところはあるのですが、まずは内装が凄い。ホテルの1階がアールデコ調に改装されており、とにかくゴージャス。聞くところによると5億円以上かかっているとか。バーに寄らない観光客もよく外から写真を撮っています。

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お酒のラインナップは圧倒的で、ジンだけで1,300種類、シャンパンも250種類以上。そんな膨大なボトルは、それぞれを大量にキープできるはずもなく、ほとんどの銘柄はおひとり様1ショット限りです。

古いものでは1910年代蒸留のものから、地域もペルーや南アフリカ、タイ、アイスランド等そんなとこにもあるんだというほどバラエティに富んでいます。

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右から2本目が1910年代のプリマスジンでこちらの最古ボトル。なんだかいがいとモダンなデザインですが、今から100年前のボトル。それなりにお値段しますし、さすがに劣化して美味しくないかもしれませんが、試してみたいですね。こういうのはロマンです。

 

それでは以降は、私が頂いたカクテルをご紹介します。

①クラシックマティーニ / プリマスジン1970年代流通ボトル

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少しだけストレートで試したのですが、穀物の甘さが際立っていてふくよかでうまい。現代の切れ味重視なジンとはベクトルが違います。

肝心のマティーニですが、これがなんと、ぬるい!!!

好意的に解釈すれば、クラシックスタイルということで冷蔵技術が発達していない時代の、ぬるい味わいを再現したことになるのかもしれませんが、個人的にはもう少し冷やしてもいいのにと思ったり。まぁオールドジンの有機的な甘さが生きているといえばそうかもしれません。

②フレンチ75 / スターオブボンベイ

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スターオブボンベイは175カラットのスターサファイヤから着想を得たプレミアムジンで、通常の10種類のボタニカルに加えてイタリア産ベルモットとエクアドル産アンブレットシードが使われています。蒸留も1.5倍の時間をかけゆっくりで、より複雑で深みのある味わい。

いただいたフレンチ75は、リッチで複雑なジンの香味と、シャンパンの新鮮で華やかな味わいが調和していて美味しかったです。これはよく冷えてる。

③ネグローニ /  フォーピラーズ レアドライジン

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フォーミラーズはオーストラリア産で、ボタニカルも地元オセアニア産が中心。なかでもタスマニア産ペッパーベリーが効いています。

このネグローニはとてもドライでスパイシー、柑橘との相性も良い。

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スイーツにもあうだろうということで、バナナのフリット、ラムゼリー添えを。

うん、ラムゼリーがうまい!

④ジントニック 

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ジントニックは色々種類があるのですが、普通に頼むとこのClassic G & Tがでてきます。ジンは恐らくプリマス、トニックはこちらのオリジナル。

美味しいんですが、ジンの入ったグラスとトニックのボトルが別々に供されるホテルスタイルでちょっと残念。本音を言えばジントニックとはいえプロに作ってもらいたいものです。そういえばこのトニック持ち帰れるのか、聞きそびれてしまいました。ダメかな?

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こちらはCold Brew G & T。オールドトムジンにシチリアレモントニックと水出しコーヒー。これがかなり美味しくて、コーヒーはエグミがなくてコクだけが強調されていて、そこにレモントニックとピールが合わさって絶妙です。オレンジチョコレートのような感じ、これ良いです。

 

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フードも充実していて、ランチはデザート含め3品でS$50以下と、かなりお値打ちで味もよくお勧めです。お茶等のノンアルコールも相当種類あり、平日の昼間はお茶だけのグループもよく見かけます

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一応ウイスキーもあって、マッカランが1956年から1年刻みで80年頃まで揃っています。それなりにお値段しますが、この当たりのボトルを全てグラスで飲めるは良いですね。

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正直なところ大箱なバーだけあってカクテルはつくるバーテンダー次第なところがあるのですが、ジンとシャンパンの種類は圧倒的で他の追随を許しません。私はそこまでではないのですが、真のジンラバーであれば様々なボトルをストレートで飲み比べするなんてことも面白いかもしれませんね。

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シンガポールで行かなければならない場所のひとつです。お酒好きも、ジン好きも、そうでない人も、ぜひ。