ウイスキーレポート

シンガポール在住の酔っ払いのウイスキー備忘録です。

ラフロイグ 1960 40年 / ラフロイグ 1987-2010 ジャックウィーバーズ オールドトレインライン

 Laphroaig 1960 40 Years Old

蒸留:1960年 40年熟成

42.4% ボトルNo.094/300

フレッシュなピーチ、柑橘類、ちょっとバナナ、秋に稲わらを焼いているかのような懐かしい香ばしい香り。本当に優しいオールドピートがそこにある。
全く劣化しておらず、新鮮なフルーツのニュアンスが年月を感じさせない。
麦を強く感じるコクのある甘さと、潮っぽい海の旨味。
繊細で素朴な味わい、余韻にりんごのようなさっぱりとしたフルーティさ、穏やかなピートが長く続く。

【Rating】

Ecellent!!!

 

 

Laphroaig 1987-2010 Jack Wiebers Old Train Line

蒸留:1987年

瓶詰:2010年 22年熟成

バーボンバレル 50.2% カスクNo.5094 全214本

グラスに注がれた瞬間から立ち込めるヨード香とフルーツ。ピートは潮気を含み、穏やかだがはっきりと輪郭がある。
味わいは酸味のある柑橘系のフルーツと、ミネラル、焙煎した麦の香ばしさに深煎りコーヒーが加わる。徐々にフルーティさが増してゆき、ピーチのニュアンスも。アルコールも50%でボリューム感があり、現行とは一線を画すしみじみとしたピートがなんともたまらない。

【Rating】

Ecellent!!!

 

The Auld Alliance

 

フルーティさに定評のあるオールドラフロイグですが、そこにあるのは南国系というよりもピーチのような透明感のあるものと、柑橘。また

ともにピートが味わい深く素晴らしい。

1960はかなり度数も落ちていてコンディションが心配でしたが、まず香りがフレッシュで一安心。味わいは極めて繊細でエレガント。これはもっと時間をかけて、2ショット、3ショットと飲み進めるほどよりその真価を発揮するのだと思います。もっと飲みたい・・・

1987はドイツのボトラー、ジャックウィーバーズのオールドトレインライン。正直に言うと、ショット単位ではこちらの方が好きかもしれません。蒸留、熟成が若いだけあって香味がよりはっきりと輪郭があり、オールドラフロイグ感を存分に味わえました。

両者はオフィシャルとボトラー、1960年と1987年、飲み比べというには少々隔たりが大きいような感もありますが、しっかりと共通項を見つけることができました。

 

余談

これらを飲んだのはお気づきの通りオールドアライアンス。ラフロイグも多種多様揃っているのですが、ジャックウィーバーズについてはバーマンのお勧めに従いました。そのバーマンなんですが、実はイスラム教徒でお酒が飲めません。飲ませんが香りは嗅げますということで、ノージングのプロフェッショナル。果たしてお勧めの通り素晴らしいラフロイグを頂くことができ、またいつも的確にお勧めをだしてくる彼には本当に脱帽しました。