バルメナック 2005-2017 12年 ケイデンヘッド / OB 1972-2000 28年
バルメナック 2005-2017 12年 ケイデンヘッド スモールバッチ (Balmenach)
Details
2005年蒸留 2017年ボトリングの12年熟成
2樽のバーボンホグスヘッドをバテッド、55.4% ボトリング総数576本
開栓後半年
Nose
まず乳酸菌的な酸っぱさ、バニラ、いちご、クルミ、ローストした麦(麦茶?)、ほのかに柑橘系のオイル。加水すると麹で作った甘酒のような甘い香り。
Taste
オイリーでトフィーな甘さ、ジューシーなライムとその皮の苦みが少し。アタックはアルコールの刺激を感じるがすぐに消え、フィニッシュはホイップクリームのような脂肪分を伴った甘味が続く。加水するとやはり麹的な素朴な甘さを感じる。
Rating
Good~Very Good
Thought
スペイサイドに位置するバルメナック蒸留所、その歴史は古く1824年に蒸留を開始したとあります。現在はインバーハウス社の所有でオフィシャルボトルのリリースはありません。過去には花と動物シリーズのボトリングもありましたが、それも終売で現在は入手困難です。そんなちょっと地味なバルメック、このボトルはケイデンヘッド175周年に当たる昨年発売され、ボトルネックには銅製のオーナメントがついていて、ちょっと嬉しい。
中身についてですが、短熟で色からも推測できる通り樽からの影響はそれほど大きくなく、原酒由来と思われる酸味ある香りが特徴的で、それがイチゴのようなフレッシュなフルーツ感に繋がっていると思います。味わいはオイリーでかなり甘く、オフィシャルのコメントにはカスタードクリームとありますが、それも納得できるところ。ほかにもユーカリとの表記があるものの、私には何がユーカリなのか、そもそもユーカリがどんな香りなのかよく分かりません。というかオーストラリア人以外分かるのでしょか?オーストラリア人ウイスキーブロガーのWhisknickという知人がいるのですが、今度彼に聞いてみようかなと思います。
価格は信濃屋で7,000円ぐらいだったと記憶しています。この度数、味わいでこの価格はリーズナブル。我ながら良い買い物でした。
このボトルを飲んだ後、俄然バルメナックに興味が湧いてきて意識的にバーで探すようにしています。でもやっぱりマイナーな蒸留所なのであんまり置いてありません。そんな中見つけたのが、やはりオールドアライアンスでした。
バルメナック 1972 28年 (Balmenach 1972 28 years)
Details
インバーハウス社からリリースされたオフィシャルボトル。46%。
Nose
バニラ、ローストしたナッツや麦。ほのかにベリー系のフルーツ。
Taste
ミディアムボディで、円熟味あり、モルトの風味を感じる。みたらし団子のような甘味。クリーミーさもあり、余韻はウッディ。
Rating
Very Good
Thought
28年熟成だけあり流石に樽感があり、よりリッチなテイスト。
ケイデンヘッドにあったイチゴのフレーバーを探すも発見できず、言われてみればベリーのようなといった程度。その代わりローストしたナッツや麦、トーストのような香ばしい香り、麹っぽい甘さを共通の要素を感じました。これがバルメナックの特徴か、というにはサンプルが少なすぎるので、もう少しバルメナック探しの旅を続けようと思っています。
そんなバルメナック蒸留所、カルーンというプレミアムジンも作っていたりします。それで思ったのはこれでフランシス・アルバートを作ったらどうなるのかな、ということです。
フランシス・アルバートはショートカクテルの一つで、レシピは銘柄指定、タンカレーとワイルドターキーの1:1をステア、となっています。彼(フランク・シナトラ)が好きだったお酒でつくるからこの名前な訳なんですが、以前私が通っているバーで、ウイスキーとジンをそれぞれブルックラディとボタニストで作っていただいたことがあり、これがとても美味しかった記憶があります。
ボタニストもまたブルックラディ蒸留所がつくるプレミアムジンで、いわば兄弟スピリッツ。やっぱりなんだか相性が良く思えたんですよね。それでこのバルメナック版フランシス・アルバートもどうなんだろうと興味津々なわけです。
残念ながらバルメナックの場合はウイスキー側にカクテルに適したものが発売されていませんが、こういったウイスキーとジンの兄弟、探せばもっとありそうです。ジャパニーズでも本坊酒造がありますし、サントリーも蒸留所こそ全く違うものの一応Rokuがありますよね。この際サントリーに関連する著名人とか本坊酒造を好きな有名人(一体誰だろう…)の名前を付けたオリジナルフランシスアルバートなんてどうでしょうか?