カバラン 10周年ボトル マルゴーワインカスク / ポーイヤックワインカスク
ボルドー5大シャトー マルゴーカスクとラフィットカスク。
ラフィットは契約の関係でラベルには表記できず、かわりに同シャトーが所在する地区のポーイヤックと表記されています。
アルコールは共に57.8%。バテッドで調整したのか、加水なのか。
マルゴーカスク
Nose
ホットケーキにバターとメープルシロップ、おまけでバニラアイスも乗っている。そこから酸味の効いた柑橘か、青梅。
Palate
滑らかな舌触りで、ココアをまぶした生チョコレート。程よい渋みと上品で濃厚な甘さが心地よい。余韻にかけて酸味のある柑橘やベリー系フルーツが顔を出す。
Rating
Very Good
ポーイヤックカスク
Nose
基本的にマルゴーと同系統の香りだが少しフルーティな方向で、レーズン、焼きリンゴ、カラメル、バニラ。
Palate
クリーミーでスイート、要素はやはりココアとチョコレート。ドライプラムやレーズンのようなコクのあるフルーティさ。
マルゴーよりもどっしりとした味わいで樽感が強くでている印象。気にならない程度のわずかな硫黄があるが嫌味はなく程よいアクセントに。
Rating
Very Good
カバランが2008年の初リリースから10周年を記念して発売したワインカスクの2種類です。両者は基本的には同系統の味わいで、非常に滑らかでクリーミーな舌触りに程よいタンニンと上品な甘みのバランスが秀逸です。
個人的にはワインカスクはこれまでの経験からあまり好みではないのですが、こちらはどちらかというと良いシェリー樽といった趣の香味に仕上がっており、ハイプルーフなだけあってパワフルではあるのですが、その割に熟成感が十分あってアルコールの刺激は少なく仕上がっています。これまでのリリースを見ても、カバランが特に樽に力を入れているのがよく分かります。最近の濃い色をしたシェリーを飲むよりもよっぽどバランスがよくおススメですが、値段もそれなりに高いのは悩みどころです。私は台湾で200mlの小瓶を6000円ぐらいで購入しましたが、フルボトルではなかなか思い切れない値段設定です。
比べてみるとポーイヤックカスクのほうがよりウッディーで樽感が効いており、フルボディな味わいで、色も若干濃いようです。この辺の違いは元のワインの違いがでているのか、残念ながら私は5大シャトーに全く縁がないもので分かりません。一度ソムリエの方に飲んでみてもらい、意見を伺ってみたいものです。