ウイスキーレポート

シンガポール在住の酔っ払いのウイスキー備忘録です。

バランタイン ファイネスト1950年代流通 赤紋章


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オールドブレンデッドウイスキー、43%。

Nose

香ばしい麦の香りとスモーク。蜂蜜、オールド感のあるシェリーウッド。

Palate


コクのあるモルティさ、オイリーでピーティ。蜂蜜、ナツメグやシナモンなど様々なスパイス、オールドシェリーのウッディでビターな余韻。薬品くさくない、素直に続くスモーキーさがしみじみとうまい。


Rating

Very Good


バランタインの普及品、ファイネストの1950年代流通品を飲みました。はじめ40年代品と聞いておりましたが、ラベルデザインがOver 125 Yearとなっていて、創業の1824年から計算すると1949年となり恐らくは50年代流通品と考えられます。これが60年代流通になるとOver 135 Yearとなり、その後期になると紋章の色が赤、青、白とに変わることは有名です。



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上のボトルは青と黄色の紋章で、こうなってくると大分新しく、ざっくりと1980年代流通となります。こちらも十分おいしいです。

 


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今回飲んだボトルはシンガポールのTMAというモルト好きのためのイベントで出会い、その場で20mml、持ち買って20mmlゆっくりと味わいました。若干アルコールが抜けている様子はありましたが比較的状態もよく、当たり前ですが今流通しているファイネストとは全く非なるもの。モルティなコクがあり、より複雑で、特にオールドアイラに感じられる品のあるピーティさがとても印象的で、大変おいしいです。


改めて考えるとファイネストとはいえど10年前後の原酒が使われているわけで、そう考えると蒸留は1940年代、ひょっとすると大戦中に蒸留された原酒が使われているかもしれません(もっとも戦時中にウイスキーを蒸留する余裕があったかどうかは分かりませんが)。

オールドボトルを飲むということは味わいもそうですが、長い年月に思いをはせながら、歴史を飲むといったロマンがあると思います。今あるファイネストが60年後にどういう評価をうけるのか、その時まで生きていたいものです。

 

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