ウイスキーレポート

シンガポール在住の酔っ払いのウイスキー備忘録です。

ボウモア 1964-1979 バイセンテナリー

Bowmore 1964-1979 Bicentenary

蒸留:1964年

瓶詰:1979年 およそ15年熟成 43%

Nose

透き通った上品なシェリー、石炭的ピート感、ごくわずかに硫黄。赤いベリー系フルーツから、徐々に黄色いフルーツへと変化。マンゴー、パッションフルーツ。

Taste

赤ワインのような心地よいタンニンと程よい苦み、舌に残るコクのあるうま味。余韻に過剰な渋みや嫌味を残さず、トロピカルフルーツのアロマが長く続く。

Rating
Very Good~Ecellent

1979年にバイセンテナリー(200周年)を迎えたボウモアがリリースしたオールドボトル。へんてこな形状のボトルですが、ハンドメイド時代を模倣したものですが、まさか本当に手作りではないのでしょう。

肝心の中身ですが、予想していた60年代ボウモアのトロピカルさは最初はあまり感じられず、まずはとても出来のよい上品なシェリー系という感想。その後徐々にパッションフルーツやマンゴー系に変化しますが、ブラックボウモアにように炸裂するとまではいきません。しかしそれはそれで、ベリーとマンゴー、赤と黄色のフルーツが程よくまとまっていて、複雑で魅力的な香りになっています。

 

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加水ということもあってか、味わいに香りほどのインパクトはありませんが、しみじみとうまい系で一晩中飲んでいられそうです。しっかりと渋みがあり満足感ある飲みごたえは維持しつつも、余韻に嫌味を残さずスーッと綺麗に抜けていくとても上品で、流石はバイセンテナリーといった1本。

正直に言うとワンショットではその素晴らしさを全て捉えきれていないと思いますし、こういうボトルこそ自宅において、ゆりかごから墓場まで、ボトルを通してお付き合いしたいのですが、なかなかそうもいかないのが残念です。