ウイスキーレポート

シンガポール在住の酔っ払いのウイスキー備忘録です。

ハイランドパーク 15年 シングルカスクシリーズ 2001‐2017 ヨーロピアン/アメリカン シェリーバット チャンギ空港向け

 

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初めまして。大好きなウイスキーをはじめとするお酒のことや、Barのことを中心に、そのほか興味のあることを書いていきたいと思います。テイスティングの評価基準については、ウイスキーブログをご覧の方ならおなじみの某ブログ様と同様にしていきたいと思います。

まずは、世界各国の空港に免税店を展開するDFSグループのウイスキーブランド、The Whisky Houseが選んだオフィシャルのハイランドパークです。

 

 

1st Fill European Sherry Butt 62%

Nose

かなり甘い黒糖、干したオレンジピール、干し草、アクセントにハッカような清涼感、ほんのりと海藻のような塩気のきいたピート。シェリー感満載だが、硫黄系のネガティブな要素は無い。

Palate

濃厚な甘味があり、砂糖がけのドライフィグや、レーズン、海藻のような塩気、タンニンたっぷりで、苦みのある後味。

Rating

Good~Very Good

1st Fill American Sherry Butt 61.8%

Nose

バニラ、蜂蜜、ナツメグ、温かみのあるウッディさ。海藻ような塩気のきいたピート、イチジク、焼いたトウモロコシ。

Palate

バニラ、チョコレート、ピート、焦げたオーク。

Rating

Good

 

どちらもシェリーバットですが、材質が違います。以前シェリーに詳しいバーテンダーさんとこのボトルについてお話していたところ、シェリー酒には普通アメリカンホワイトワークが使われるので、ヨーロピアンシェリーオークは普通ありえないとのことでした。

また他のとあるバーテンダーさんは、確かにヨーロピアンシェリーオークは一般的ではないのだけども、熟成ではなく、運搬、輸送用には使うことはある、といったお話を聞いたこともあります。

何れにせよ、私がBarで聞く話は大抵酔っている時なので、間違っているかもしれません。またマッカランはシェリー酒メーカーにヨーロピアンオークを指定して樽を作ってもらうみたいですし、なんだかよく分かりません。詳しい方教えてください。

 

そしてこの二本ですが、色からも分かる通り、ヨーロピアンの方が樽の影響が色濃くでており、ハイランドパーク的な要素は抑え目、ドライフルーツの香味が良く出ていて、シェリー樽満載です。エグミも多少ありこれ以上熟成させるときついんじゃないかなと思います。

一方、アメリカンもシェリー樽なのですが、2杯目に飲むとわりとあっさりしていて樽の影響はそこまでなく、ハイランドパーク的な軽やかなピートがより感じられます。

またどちもかなりのハイプルーフを維持していますが、割と飲みやすく、熟成環境が良いのか、樽が良いのか興味が尽きないところです。

ブラインドでは多分分かりませんが、言われてみれば共通の塩気をまとった海藻的なピートを感じることができ、飲み比べると面白い2本でした。

たまに見かけるハイランドパークの空港向けシングルカスクシリーズ、どれも評判が良さそうなので今後も見かけたら試してみたいと思います。